こんにちは、コラージュニスト沙織です。 こちらはコレクター様の愛猫モモちゃんをコラージュしたオーダーメイド作品「MOMO」 黒猫は写真だと真っ黒に映りがちなので、コラージュでカラフルに描いて欲しいというご依頼で、色とりどりに染めた美濃和紙を何層にも貼り重ねながら描いています。(背景には名前の由来である桃の花が咲いています) 描くにあたり毛並みや瞳の色を確認するため、ご自宅へお伺いして実際にモモちゃんに会わせてもらいました。肉眼でみると「黒一色」というよりも、光の具合でさまざまな色に変化する虹色の毛並みで、これは確かに「写真では再現できない黒だな」と思いました。黒アゲハや鴉にみられる美しい濡羽色(ぬればいろ)で、まるで光と影がマリアージュしたような色彩なのです。 「黒」という色は画家にとって非常に重要な色で、絵の具のチューブから出したような真っ黒というのは自然界になかなか存在しないため、混色で表現することが多い奥深い色です。カラーセラピーの観点から言っても「黒」は、この世の根源を表す究極の色。 今日はそんな「黒」という色彩を通して心を知るためのヒントをお伝えいたします。
◾️「全てを含む色」黒〈ブラック〉がもつ意味
さて、あなたは「黒色」に対してどんなイメージがありますか? 暗闇?ネガティブ?クールさ?厳格さ? 一般的に黒という色は明るさとは真逆であまりハッピーな印象はなく、どちらかといえば不気味に感じるかもしれません。はたまた、どこか凛とした強さも感じるためベーシックで洗練された印象や、影をあらわす色でもあるので「無」のイメージもあるかもしれません。 カラーセラピーにおいて、 黒は「Nothing」ではなく「All」を表す色です。 すべての光を吸収し包括する性質をもつ黒は、ものごとの原点であり源である「すべて」を含んでまとめ上げる完全体です。 たとえば宇宙は真っ暗だからといって何もないわけではないし、目に見えないからといって何も存在しないわけではありません。むしろ「底知れない何か」が確実に存在していることを本能的に察知するからこそ、人間にとって暗闇の黒はこわいと感じます。
◾️「闇に光をあてる」黒色からのメッセージ
「黒」は、わたしたちひとりひとりの中にも存在しています。 人は誰もが生まれながらに完全体であり、全ての要素を内包した存在です。しかし、成長の過程で身につけた善悪の価値観により「持っていてはいけないものだ」と判断し、亡きものにした内的要素のことを人は「心の闇」や「腹黒さ」や「欠点」と呼び、否定して抑圧し、ひた隠しにしています。 実は、それこそがあらゆる面で心の苦しみを生み、生きづらさの原因となっています。 「黒」はこんなメッセージを伝えています。 自分を許せない、と感じることがありますか?それはどんなところですか? あなたの中にある「闇」や「腹黒さ」の中にこそ、溢れんばかりの〝魅力の素〟が詰まっています。 その隠し持っている「黒い部分」は最大の愛されポイントであることを決して忘れないでください。 あなたにとって不真実の人は、あなたの「黒い部分」をはねのけます。 真実の人は、あなたの「黒い部分」を可愛がります。 黒が気になり始めたら、自身の許せない部分を受け入れて愛する時期がきた、ということです。 あなたにとっての「愛すべき黒」は光を当てれば「虹色に輝く」ということをぜひ知っておいてくださいね。 <色のお話>次回もお楽しみに!
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